4.18【横浜】ブロードスクエア戸塚 クスノキの手入れが完了しました。

クスノキ 剪定後
クスノキ 剪定後

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。本日、横浜にあるマンションでの手入れが完了しました。

植栽管理のために年数回伺っており、今回はケヤキやクスノキといった高木類を中心の手入れです。

 

個人的な話にはなりますが、私は高木の中でもクスノキが好きです。樹木は強風による枝折れを防ぐために大きく分けて2つの対処法を示します。一つは風で揺れることのないように枝を太く硬く成長させるもの。もう一つは枝をしならせるように柔軟性を持たせ、風を受け流すものです。クスノキは後者に属し、春先の少々風が吹く時期に手入れを行うと透かした枝葉が綺麗に見られます。

 

またクスノキの樹体内には樟脳(しょうのう)と呼ばれる油分が含まれており、これが天然の殺虫剤の役割を果たしますので害虫に滅法強いという特長もあります。この樟脳の匂いが清涼感のあるいい香りで手入れをしていても、その匂いが漂ってきて何となくリラックスできるような気もします。調べてみると精製したアロマオイルも販売されているようですね。ご興味があればお試しください。

 

 

クスノキ 剪定前
クスノキ 剪定前

さて、こちらは手入れ前のクスノキの写真です。先ほどの写真と見比べても大きく樹形が変わっていないことがわかるかと思います。こちらには毎年伺っていますので、一年後の姿もこれと同じと思っていただいて差し支えないと思います。単純に枝を間引くだけでなく、樹形を乱す枝葉を出さないように成長をコントロールするのが高木における職人の腕の見せ所です。植木屋の場合は「これぞ職人技!」という動きがないため地味に見えますが、枝葉が伸びたではなく緑が濃くなったというような成長の仕方をさせてあげることが職人技の一つと言えるような気がします。

 

今日はクスノキについてのあれこれを書いてみました。自治体の木や街路樹、神社の御神木など様々な場所にあるメジャーなものですが、こういったことを知ればより植木を身近に感じられるかなと思っています。樹木をいっしょくたに「緑」と形容してしまうのではなく、それぞれに目を向けることが生き物として認識する一歩でもあると思いますし、こういった記事がそのきっかけになると信じています。どの植木でもお客様に愛される存在となるように、我々にできる精いっぱいの美しい手入れをこれからも心がけていきたいと思います。

 

それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!

 

小俣