おすすめの刈込鋏

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。

先日、新しい刈込鋏を購入しました。それがこちらです!

どうやら相模原市の南区に刃物屋さんがあり、そこに植木用の鋏がたくさんあるということで、休みの日に行ってきました。

刃物の本場である新潟県出身で元刀鍛冶職人の店主の方が営む、昔ながらの刃物屋さんといった感じでした。

思っていた以上に刈込鋏の種類が多く、どれにしようか迷っているところおすすめされたのが写真のものです。

一般的なホームセンターで売っているものと同じように柄の部分がテカテカしていたので安いものかなと思いましたが、よく見るとこれはニスではなく竹の艶だということがわかりました。たしかに持ってみると今までの物よりもずっと軽いです。

刃の部分も切れ味が増すように、一度研いであり、刃の裏にも裏梳がとられていて刃こぼれしにくいようになっています。

店主の方も、これはいい鋏だと感じながら研いだそうで、その話を伺ってから即決でした。笑

帰ってきてから自宅にあるマキの下枝をためしに少し刈ってみたところ、やはり軽く、切れ味も抜群によかったです。

力を込めなくてもスパスパと進むので気持ちの良い具合に進みそうです。

はやくこの刈込鋏をつかって手入れがしたい!

 

トップに掲載した二本のマキは数か月前に手入れをし、既に新芽が吹いていますが、刈り口を近くでみると下の写真のような感じです。安い刈込鋏やトリマーを使用すると葉が変色し、全体的に茶色みを帯びた仕上がりになり、マキの青々とした見た目が損なわれてしまいがちです。

 

ちゃんとした刈込鋏を使えば、葉の刈り口が変色することに変わりはありませんが、その部分がとても少ないことがわかると思います。近くで見てこの程度なので少し離れればわからないくらいになり、茶色味を帯びずに綺麗な仕上がりになります。

 

もう少しでまた個人邸の手入れに入りますので、そのときにマキの手入れの様子等もお伝えしていきますので、お楽しみに!それでは失礼します。

 

小俣

 

※追記

タイトルが「おすすめの刈込鋏」ですが内容は「(店主)おすすめの刈込鋏(を私が購入した)」となっており、刈込鋏の新規購入を検討される方には不十分と思いましたので、私や弊社の職人が実際に使っている刈込鋏の使用感をレビューを交えて紹介したいと思います。

 

①平行(平木鋏製作所)

 

 

 

刃物の本場、新潟県三条市の平孝行さんという職人の方が作られているものです。親方を含めて3人が愛用しています。大量生産品ではなく、手打ちの一品物になるので値は張りますが切れ味も鋭く生垣や仕立物の植木などの刈込剪定をするものには樹種を問わずに活躍します。こちらは完全に職人向けですね。これは先述の店主の方から聞いたのですが、手打ちで質の高い刃物ほど使い始めは刃こぼれしやすいということなので、その都度自分で研ぐことを前提として購入する必要があります。刃こぼれしては研ぐということを繰り返すうちに刃が馴染み、それから刃こぼれしにくくなるらしいです。つまり本職が大切にメンテナンスして使い続ける、一生物の鋏というわけです。価格だけで見ると平行よりも高い鋏はいくらでも出てきますが、切れ味を含めた使用感の満足度は大変高く、これ以上の価格の物は趣味の領域にも入ると思いますので何がおすすめかと言ったらこちらになります。

 

②鋏政宗(吉岡刃物製作所)

 

 こちらは先ほどの平行とは違って機械打ちの鋏です。しかし機械打ちには手打ちの鋏にはないメリットもあります。まずはローメンテナンスが挙げられるでしょう。先ほど述べたように手打ちは刃こぼれが多く、刃が馴染むまでは時間を要します。それに比べて機械打ちの鋏は使い始めであっても刃こぼれしにくいので、研ぐ時間を浮かせたい、あるいは自分では研げないという方にはうってつけです。また重量も手打ちに比べると軽量ですので疲れにくいです。ただ、これは刃が薄いためであって枝が硬い樹種の場合は刃を入れる角度をやや鋭角に気味にするといった工夫をしなければなりません。私も政宗以外の機械打ちの鋏を使っていましたが、こちらは切れ味があまりよくなく今では使っていません。「本職用」「プロ向け」といった言葉はありましたが、実際に使ってみないとやはりわからないものです。政宗は刈込鋏の中でもコストパフォーマンスが高く、無難な選択肢かと思いますので、失敗したくないという方や初めての方におすすめです。

 

番外編

①水心子正盛

私の叔父が愛用しています。水心子正盛という銘は今でも販売されているようですが、こちらは昔の職人の方によるものです。普通の刈込鋏よりも厚みがあり、体感でしかありませんが重量は先ほどの政宗の1.5倍ほどあるのではないででしょうか。昔は大変評判がよかったようで、作っていた職人が亡くなった後はプレミアがついて、地元の刃物屋さんでは1本10万円の値段がついていたらしいです。

 

②???

この記事で紹介したものです。しかし「政 作」としかなく、調べてみてもどこの工房で作られたものなのか不明なのです。店主の方も問屋から仕入れたので詳しいことはわからず、おそらく関西の方から流れてきたんじゃないかということしか聞けませんでした。ただ巡り合えてよかったと心の底から思える本当に良い鋏なので、何かご存知の方がいらっしゃいましたらぜひ教えていただけませんでしょうか。

 

以上で刈込鋏のご紹介は終わりです。実際に使ったことのある鋏のみから選んだので種類はこれだけですが、ご了承ください。また使用感は鋏を扱う各人の好みによって自分のベストは違ってくるはずなので、これら以外の鋏を否定するものではないこともご承知ください。私自身が新規に刈込鋏を購入する際に、WEB上で気軽に本職のレビューが見られたら助かるな~と思っていたので、このレビューがこれから刈込鋏の購入を検討されている方の一助となれば幸いです。