小俣造園の手入れのこだわり【マツ編③】

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。

 

本日もマツの手入れのこだわりについての続きになります。

 

 

今回はクロマツの手入れについてです。

 

 

 

クロマツの特徴を簡単にまとめると以下のようになります。

 

・別名男松。

・(アカマツと比べて)葉は大きく触るとチクチクし、葉と同様に枝も硬い。芽吹きが比較的少ないため枝が太くなりやすい。 

 

山野に自生するクロマツはこのような特徴が如実に現れるため、男松という別名は男性的で力強い印象を受けやすいということから付けられたのでしょう。

 

 

植木はその樹種特有の「個性」を感じることのできる仕上がりが一番美しいものになります。そういった考え方に従うならば、クロマツの手入れは枝は少なく、太くした硬さが感じられる仕上がりが良いという考え方になります。

 

しかし、小俣造園ではクロマツであってもなるべく細かい枝を多く残す手入れをしています。「クロマツなのにアカマツと同じ様な手入れをしてる!まったくけしからん!これじゃあクロマツの力強さがでないじゃないか!」という同業の方もいらっしゃるでしょうが、これには理由があります。

 

 

まず、我々が意識しているのは植木とそれを見る位置です。個人邸の庭園では通常、窓から庭木までの距離はそれほど離れていません。(お庭が狭いというわけではありません。)それゆえ枝がどれくらいの太さで、どれほどの本数があるのか等といった細かい部分が見えてしまうわけです。また普段通る動線近くに、特に「門かぶり」といった庭木であれば、なおさら細かい部分にまで目が届いてしまいます。そういった位置から見たときに、クロマツを枝数を少なくし、太さを際立たせるような仕上がりでは、力強さというよりもガサついた冷たい印象を受けやすくなります。(あくまで当社職人の感覚です。)クロマツはもともと芽吹きが少ないこともあり、そういった印象がより強くなるため、それを避けるために、なるべく細かい枝で仕立てる必要があると考えています。

 

クロマツもまた他の植木に比べて幹や枝の黒色が目立つものです。いくら細かい枝で仕立てても、その色が失われるわけではありません。黒色には元々、重量感や重厚感といったイメージを与える効果もありますので、クロマツ独特の力強さといった男性らしさは味わえるのではないかと思います。

 

 

今回も、あくまで小俣造園流ということで書かせていただきました。当社が手入れするクロマツの多くは見る人との距離が比較的近いということから、このような方法で行っています。距離が遠いようなところであれば、手入れの仕方も少々変えます。

背が高ければ距離も遠くなるのは同じです。写真は当社が手入れするなかで、一番大きいアカマツです。クレーンに乗っている親方と比べると、その大きさがわかると思います。とてもやわらかみのある仕上がりですが、仕立てる枝は通常の何倍も太いです。距離感や高さに合わせた適切な手入れをすることが、何よりも大事なことなんですね。

 

余談ですが、クレーンがなかった時代は安全帯をつけて直接登ってやったようです。親方も登る前には煙草を一本吸って気を落ち着けたそうな。「これが最後の一服になるかもしれない、、、」なんてことを毎回思ってたと笑いながら話してました。笑

 

それではこれで失礼します!次回の更新もお楽しみに!

 

小俣聖