11.25【相模原】I様邸 シラカシ等の手入れが完了しました。

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。本日個人邸での手入れが完了しました。

高校の頃のクラスメイトからの依頼を受け、シラカシ等の数年ぶりとなるという手入れに伺いました。普段はこまめに手入れをしている植木の写真ばかりですが、数年経ったものを比較するとその変化がより際立ちますね。手入れ後の写真は一見素人にもできそうな見た目をしていますが、実はさまざまなことに配慮した結果の仕上がりになっているのです。今回はそういったことについて詳しく書いていきたいと思います。

 

さてどういったことに配慮するかというと、まずは植木に与えられたスペースです。植木は敷地内にある限り成長させることができる範囲は限られます(広大な敷地を持つ公園や大庭園は別ですが)。どんな植木であっても植栽された位置によって最適な大きさというものがあるのです。それを超えて大きくなってしまうと、日照を遮って鬱蒼とした印象を与えてしまったり、動線を塞いでしまって生活の支障となってしまったりして、植木が邪魔と思われるようになってしまいます。今回手入れをしたシラカシは2階の屋根に届きそうなほどの高さに成長し、また隣同士で枝がぶつかってしまうほどの間隔に列植されていたことで日照を遮っていたので、背が低くなるように大きく詰め、適切な間隔を保つために2本は伐採しました。

 

 

また家側に伸びる枝は人が通れるスペースを確保するために、こちらも大きく詰めました。

 

 

反対側から見るとこういったかたちになっています。道路側にも枝が伸びすぎないようにしてあります。

 

ただ、これらのことに関してはどんな植木屋さんでもやっていますし、自分で剪定をするという本職でない人でもできることです。小俣造園では先ほど書いたことに加えてもう1点のこだわりをもって手入れをしています。

 

それは数年後を見据えた手入れをするということです。今回の仕上がりが完成形ではありません。あくまで数年後に植木としてお客様に愛でられるような形に植木を仕立てることを信条としています。植木が我々の理想とする形に近づくように、抜く枝、残す枝を吟味し、さらには新しく枝が伸びるようにどうするかといったことまで考えながらの手入れになります。ですから一見誰にでもできそうな仕上がりに見えて、残された或いは抜いた枝には確固たる意味があってのものになるのです。ただ植木も生き物であって、我々の思った通りの成長をしないこともしばしばあります。しかし、理想とするものを追い求めてこその、この仕事だと思いますので今後とも植木がお客様に愛でられる存在になるように日々精進していくしかありません。

 

来年度もまたお伺いして、このシラカシがどういった成長をするのかもお見せできればと思います。

 

それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!

 

小俣