こんにちは小俣造園の小俣聖です。今回はとても大きなマキの仕立物と赤松のあるお客様のお庭でした。写真を見ての通り、どちらも二階の屋根の高さに迫るほどの大きさです。特に植木として育つ赤松としては、なかなか見られない立派な大きさです。
以前は別の場所に自然の状態で育っていたそうなのですが、先々代が「この赤松、植木として仕立てればかっこよくなるよ」と通りがかった際に声をかけたことがきっかけで手入れに伺うようになったそうです。一からここまでの姿形に仕立てることができる技術に感服です。
赤松は手入れに最も手間のかかる部類に入ります。多くの松は手作業で枝1本1本の古葉をむしる「もみあげ」という独特の手入れをします。なかでも赤松は黒松などと比べて枝が細く、その本数も多くなるため、知らない人が見ればその進みの遅さに驚かれると思います。ただ、手入れ後の写真を拡大していただければ、この細い枝すべてを手作業で進めることの大変さも少しは伝わるでしょうか。鋏を入れる箇所を増やして枝数を少なくしてしまえば手間も減るのですが、そこを一切の妥協をせずに鋏の使用を最小限に留めて、赤松の美しさを最大限に引き出せるようにしています。植木に負担をかけずに、美しい姿になるよう日々精進です。
それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!
小俣
コメントをお書きください