高級な剪定?

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。本日は植木の手入れ・剪定の種類とそれに掛かる費用のお話をしたいと思います。業者によって剪定の金額に差が出ることは多々ありますが、それにも大きく関係することですので参考になれば幸いです。

 

まず、結論から申し上げると費用は仕上がりに掛かる時間に比例します。つまり仕上げるのに10分しか掛からない植木よりも7時間掛かる植木の方が費用が高くなります。

 

では、なぜこういった仕上がりにかかる時間に差ができるのか。それは使用する道具が関係します。業者によって金額に差が出るのは、この使用する道具が異なるからと考えて差し支えないと思います。

 

こちらの写真にあるものがその使用する道具です。

左から順に、チェーンソー、ノコギリ、エンジンヘッジトリマー、電気トリマー、刈込鋏、剪定鋏、植木鋏、芽切鋏、和裁鋏、手袋(手作業という意味で)です。刃の長さは一度に落とす枝葉量に比例します。そのため作業をする際にメインで使う道具が右側に移るにつれて、手入れに掛かる時間が長くなり、かかる費用も高くなります。

 

例えば松の手入れでは一番右の手作業がメインです。葉を手作業で取り除く「もみあげ」といった方法は松特有の手入れとして有名です。何百、何千といった枝の一つ一つを手作業で仕上げることになり、植木の中では最も手間と時間が掛かるため費用は高くなります。しかし右から5番目にある剪定鋏を多用して枝数を減らし「もみあげ」の作業を少なくしてしまえば、仕上がりにかかる時間が少なくなるので費用も安くなります。

チャボヒバ 手入れ前
チャボヒバ 手入れ前
チャボヒバ 手入れ後
チャボヒバ 手入れ後

当然仕上がりにも差が出ます。今回こちらのチャボヒバという植木は普段使う道具よりも右側、手間の掛かる道具で行いました。ですので高級な剪定ということですね。チャボヒバにこういった方法で手入れをする機会はめっきり減ってしまいましたが、この仕上がりの美しさを見るとやはり別格だなと感じます。

 

費用が高くなることから、このような手入れ方法ができる業者も少なくなってしまい徐々にその技術が失われてしまうのは残念です。高級な剪定というのは往々にして植木の負担が少ないものが多いので、植木のため、伝統的な技術の継承のために受け継いでいかねばならないと強く感じた1日でした。

 

それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!

 

小俣

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コメント: 2
  • #1

    小泉和也 (金曜日, 16 2月 2018 23:44)

    わかりやすい!

  • #2

    小俣造園 (土曜日, 17 2月 2018 11:52)

    小泉様
    コメントありがとうございます!
    今後も役立つ情報を発信していきますよ!