松の緑摘み

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。最近は録画した大相撲の中継を見るのが日課になっています。

 

さて久しぶりの更新となってしまいました。例年この時期は松のあるお庭へ緑摘みに伺っています。初夏の緑摘み、秋からのもみあげ、どちらも松特有の手入れ方法です。

松の緑とは長く成長した緑色の新しい枝のことを言います。見た目がロウソクに似ていることからロウソク摘みという言い方もします。おおよそGWを過ぎたあたりから一気にこの新しい枝が伸びてきて、そのままの状態にしておくと樹形が崩れてしまいます。成長を抑制し、綺麗な形を保つために成長しすぎた枝を1本1本手作業で摘むのが緑摘みです。赤松は「ちぎる」、黒松は「折る」というのが指先の感覚としては近いかなと思います。

赤松 緑摘み前
赤松 緑摘み前
赤松 緑摘み後
赤松 緑摘み後

写真で見るとぴょんぴょん出ているのが緑です。これを鋏ではなく指でつまんで取っていきます。この緑摘みは時期が勝負で、適期を逃すと一気に手間がかかってしまいます。例えば赤松の場合、枝の硬さがGW明け直後は「重ねたティッシュ」程度なのですが、今の時期だと「コピー用紙」くらいになっています。また夏を過ぎてからだと枝枯れをしてしまうので、この時期はどこの植木屋さんも緑摘みに大忙しです。この緑摘みの出来によってもみあげの手入れの出来も左右されてしまうので、職人としては腕の見せ所でもあります。前後で劇的な変化はないのですが、美しさを保つためには不可欠な作業ですので毎日が勉強ですね。

 

 

本当は緑摘みを含めた松についてお伝えしたいことがあったのですが、どうにも文章にまとまらなかったため、それはまた別の機会にしようかと思います。

 

それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!

 

小俣