こんにちは。小俣造園の小俣聖です。
本日も個人邸での手入れが完了しました。会社から車で5分ほどで到着するので移動が楽ちんです。近いっていいですね。
さて、こちらは昔からお付き合いさせていただいてるお客様でして初代の親方、鶴吉さんが作庭をしたお庭です。庭の作りを見ると我々も「鶴吉さんがやったところだなぁ」としみじみ感じるような特徴があります。
それはこちらの白い丸で囲った部分にある庭石です。これらは「黒ぼく石」という種類の庭石で現在ではほとんど使われることはありません。
クレーンなどがなく石を運ぶにも一苦労だった時代、どうにか巨石を置きたいというときに使われました。手で持ち運びができる大きさの黒ぼく石を複数個、モルタル(セメント、水、砂を混ぜたもの)で接着することによって1つの石を作ることができたのです。大きさだけでなく、形も自分の思い通りになることから鶴吉さんは好んで黒ぼく石を使っていたため、作庭したものにはいたるところに使われています。
クレーンさえあれば石をどこへでも置けるようになった現代では、我々でも使うことのない種類の石になってしまったため、黒ぼく石を見るとやはり昔の庭づくりとの変化をしみじみと感じます
植木もカヤ、赤松、チャボヒバなど昔ながらのものが多く使用されています。徐々に芽数が少なくなりはじめ、老木感漂う仕上がりになっています。
ちなみに植木屋さん達が忙しくなり始める秋の季節の手入れですが、花が咲く植木は手入れの時期を間違えると花が咲かなくなってしまうのでご注意を!
キンモクセイやサルスベリ等は秋に手入れをしても翌年花を咲かせますが、サツキやツツジ等は秋に手入れをすると花芽がなくなってしまうため翌年咲きません。この区別は種類ごとによって様々なのですが、穂の形をした花の植木は秋の手入れが可能なものが多いです。また花の咲き終わり直後に手入れをすればどちらとも問題なく翌年は花を咲かせるのでよろしければご参考に!
それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!
小俣
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