6.16【相模原】K様邸 黒松の手入れが完了しました。

こんにちは。小俣造園の小俣聖です。こちらの写真、中央の2本と右上側のモミジが赤く色付いていますが撮影したのは去年の秋ではありません。この時期で既に葉が赤く染まる品種なのです。今回はこのノムラモミジ、ベニシダレモミジという品種についてご紹介したいと思います。

なぜこの時期に葉が赤いのか。その理由は単純で若葉がはじめから赤いのです。多くのモミジが新緑という名の通り緑色の若葉を出すのに対して、こちらの品種は赤い若葉、新赤なんですね(新赤という言葉はありませんが)。夏ごろになるとだんだんと赤色が抜けて緑色っぽくなり、秋の紅葉シーズンになると再び赤色になりその後落葉します。イロハモミジなどのメジャーな品種ですと紅葉を長くて1か月ほどしか楽しめませんが、若葉が赤いこれらの品種ではおおよそ4~6月の3か月分の色付きを余分に楽しむことができます。お庭の色彩のアクセントとして花類が用いられることも多いですが、こういった植木の品種は背の高さや幅も大きいのでより鮮やかな見た目になりますね。

 

ちなみに色付きは植栽される土壌によって色合いが変化するようです。自分の気に入った色具合に紅葉するモミジをいろいろな生産園に探しに行き、やっとの思いで見つけたものを、いざ庭に植えてみるとこれまでと同じ色付きになってしまったという方もいらっしゃいます。似た例で言うとアジサイの花(萼)の赤色と青色の違いが有名ですね。テレビ番組で「アジサイの花の色の違いは何で決まるでしょうか~」「正解は土壌のph(酸性・アルカリ性の程度)でした~」なんて放送されるのをたまに見ます。ただ実はそれだけで決まるほど単純ではないようで、その他多くの成分が複合的に合わさることによって色が変わるようです。これを理解するには化学的知識が必要になってしまい、そこまでの頭脳を私も持っていませんので説明ができませんが、豆知識的なものとして楽しんでいただければと思います。

イヌツゲ 剪定後
イヌツゲ 剪定後
黒松 剪定後
黒松 剪定後

別の場所には形の良いイヌツゲの仕立物や広いお庭に似つかわしい背の高い黒松があります。こちらも前回の記事でご紹介した手入れの方法によるものです。緑摘みだけではないので手間はかかりますが、その分仕上がった後は様変わりをするようですね。どれもこれからの綺麗な姿が楽しみな植木ばかりです。

 

それでは失礼します。次回の更新もお楽しみに!

 

小俣